霰粒腫について
涙の表面に油を供給するのがまぶたにあるマイボーム腺の役割ですが、マイボーム腺の中にある油に対して炎症が起こり、中身が溜まってしまった状態を霰粒腫(さんりゅうしゅ)と呼びます。
霰粒腫は、まぶたの一部が腫れて、しこりを伴うのが特徴です。同様に瞼が腫れる疾患として麦粒腫(いわゆるものもらい)というものがありますが、こちらは毛包(まつ毛の生え際)等にブドウ球菌等の細菌が感染して発症するもので、霰粒腫とは病態が異なります。
ただし、霰粒腫が急速に悪化している場合や霰粒腫に細菌感染をきたした場合は麦粒腫と見分けがつきにくいことがあります。
霰粒腫の治療
霰粒腫に対しては抗菌薬の点眼・軟膏やステロイドの点眼・軟膏を使ってまずは自然に縮小するか経過をみていくことが多いのですが、小さくなるまでに数か月の時間を要することもあります。
点眼・軟膏治療を続けても霰粒腫が小さくならない、または逆に大きくなる場合は外科的に切開を行い、マイボーム腺内に溜まった内容物を取り除く場合があります。
IPLによる霰粒腫治療
霰粒腫の新しい治療法
多くの方はせいぜい2-3回の発症でその後発症自体がみられなくなることが多いのですが、一部の方では何回も繰り返したり、同時期に複数個所に霰粒腫がみられたりすることがあります。
このような方のまぶたを調べると、高率にマイボーム腺機能不全(MGD)を伴っていることが判明しており、MGDの治療法であるIPL (Intense Pulse Light)を行うことで、霰粒腫を切らずに治すことができて、また再発の頻度が下がったという研究が最近報告されました。
当院でもMGDが関与するドライアイあるいはMGDそのものの治療としてIPLを導入しておりますので、切開を行わない霰粒腫の治療を希望される方や、何度も霰粒腫を繰り返して困る方は、是非お問合せ下さい。
IPLによる霰粒腫治療の料金
※自費診療であり、保険診療は適用になりません。
両眼実施の場合
2-4回セット | 20,000円~40,000円(各回10,000円) |
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単回のみ実施 | 1回 12,000円 |
片眼のみの場合
2-4回セット | 10,000円~20,000円(各回5,000円) |
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単回のみ実施 | 1回 6,000円 |